すべて開く すべて閉じるQ.検尿で尿潜血陽性といわれました。どうしたらよいでしょう?A.尿潜血陽性とは目には見えないが尿に血が混じっているということです。尿に血が混じることは異常です。原因を調べてみると尿路の癌、結石、炎症、奇形などが見つかることがありますので、詳しく調べたほうがよいでしょう。Q.ある日突然真っ赤な尿が出ました。痛みもないので放っておいたら2~3回できれいになりました。病院へ行ったほうがよいでしょうか?A.血尿は泌尿器科の病気の重要な症状の一つです。目で見てわかるような血尿を肉眼的血尿といいます。痛みを伴わない肉眼的血尿は尿路の癌(腎癌、尿管癌、膀胱癌など)が原因となっていることが多く重大な危険信号です。痛まないし、またすぐに止まったからといって放置してはいけません。必ず、泌尿器科を受診してください。Q.前立腺肥大症と言われました。どんな治療法がありますか?A.薬物療法と手術療法があります。前立腺肥大症はその症状、肥大の程度、残尿量、膀胱の機能などにより治療方法が選択されます。最近では、薬物療法により排尿障害等の症状はかなり改善されるようになってきています。しかし、薬で症状が改善しない場合は手術が必要となります。代表的な手術方法は、尿道から電気メスの付いた内視鏡を入れ、前立腺の腫大部を取り除く経尿道的前立腺切除術(TUR-P)です。Q.前立腺癌を早期に発見するにはどうすればよいでしょうか?A.前立腺癌に特有の症状はありません。症状の程度で癌を見つけることも出来ません。したがって前立腺癌の早期発見には血液検査(前立腺特異抗原、PSA)と直腸診は欠かせません。とくにPSAの血液検査は重要です。50歳を超えた男性は症状がなくても定期的にPSA検査を受けることが大切です。Q.前立腺癌かどうかを調べる前立腺生検というのはどんな検査ですか?A.直腸診およびPSA検査で前立腺癌が疑われた場合、前立腺生検を行います。前立腺を直腸側から超音波断層法でみながら6ヶ所に針を刺して組織を採取する方法です。採取した標本を病理組織学的に検査し癌がないかどうかを調べます。検査後に血尿がでたり、尿が出なくなったりすることがありますので、当院では1泊入院で検査を行っています。(費用の目安はこちら)Q.膀胱癌の手術にはどのような方法がありますか?A.癌の悪性度、拡がっている範囲によって手術方法が変わります。範囲が狭く、悪性度が低い場合は、尿道から切除用内視鏡を入れてお腹を切らずに癌を切除することができます。これとは逆に、範囲が広い場合や悪性度が高い場合には、膀胱全摘除術を行う必要があります。膀胱をとった場合、からだのどこかから尿を出してやること(尿路変更術)が必要になります。当院ではQOLを考えて、尿道から尿を出すことのできる自然排尿型の回腸を利用した代用膀胱造設術も行っています。Q.体外衝撃波尿路結石破砕術(ESWL)とはどんな治療ですか?A.体の外で発生させた衝撃波を結石に当てて、お腹を切らずに結石を破砕する治療方法です。ほとんどの結石はこの方法で治療が可能です。治療は1時間程度で終わります。鎮痛剤の投与のみで麻酔の必要もありません。外来通院での治療が可能の場合もありますが、原則として一泊入院していただきます。(費用の目安はこちら)Q.膀胱炎と思っていたら、急に高い熱が出ました。どうしてでしょうか?A.膀胱炎で高熱が出ることはありません。腎盂腎炎(腎盂炎)になったものと思われます。すぐに受診し、原因となっている細菌に効く抗生物質の投与を行う必要があります。病状によっては入院治療が必要になります。また、腎盂腎炎を起こしやすくしている疾患がないかどうかを検査することも重要です。Q.最近、咳・くしゃみをしたり、重いものを持ったら尿が漏れます。何かよい方法はないでしょうか?A.これは腹圧性尿失禁といって、中年女性に多く、出産の経験、肥満などが誘因となります。膀胱を支える骨盤底の筋肉が緩むことや尿道括約筋の力が弱まることが原因です。軽い場合は骨盤底筋体操や薬物療法で軽快する場合がほとんどです。重症の場合には手術の適応となります。TVT手術というのが一般的です。これは膣と下腹部を1~2センチ切開し、尿道をテープで支える方法で、1~数日の入院で済みます。Q.子供のおちんちんが包茎といわれました。手術が必要でしょうか?A.子供のときは亀頭部が包皮でおおわれた包茎の状態が普通です。包茎には包皮をむくことができる仮性包茎と、包皮をむくことができない完全包茎があります。保健師さんや小児科の先生に手術をすすめられて来院される場合がたくさんありますが、ほとんどの場合、包皮翻転指導(包皮を手でずり下げて亀頭を露出する方法)を行うことにより治療可能であり、一般的に手術は不要です。Q.子供が陰のう部を痛がります。学校を休ませてでも病院へ行ったほうがよいでしょうか?A.すぐに泌尿器科を受診してください。小児期に陰のうが痛む病気には、精巣炎、精巣上体炎、精索軸捻転症(精巣捻転症ともいう)などがあります。中でも精索軸捻転症は大至急治療が必要な病気です。精索とは精巣への血管と精管が束になったものです。精巣が陰のう内で回転し精索がねじれると精巣に血がかよわなくなり、陰のう部に激痛を起こします。発症から時間がたつと精巣は壊死におちいり、将来精子を作る働きが低下してしまいます。早急にねじれを戻す治療が必要で、手でねじれを戻せない場合は緊急手術をおこないます。また手で戻せた場合でも、またねじれないように精巣固定手術をうけておくことが大事です。Q.慢性腎不全といわれましたが、透析治療をうけなくてすむようにはできませんか?A.慢性腎不全といえば透析療法と思っておられる方がほとんどでしょう。確かに少しずつ腎臓の機能が悪くなっていくことは間違いありませんし、将来透析療法が必要になることは避けられないと思います。しかしながら、血圧のコントロールと食事療法によって透析導入の時期を大幅に遅らせることは可能です。減塩と低蛋白食を基本とした食事療法に強い意志をもって取り組んでみてはいかがでしょう。当院では腎機能が低下した患者様やご家族を対象に腎臓病教室を開催しています。教室は腎臓病のことを知っていただき、日常生活や食生活の改善に役立つ内容としております。腎機能が悪化していると言われた患者様は主治医と相談され、教室にご参加ください。