ご挨拶
新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
新たに人工関節センター長を拝命いたしました徳重厚典と申します。
新型コロナウイルスの影響も徐々に減少してきてはおりますが、依然としてコロナウイルス感染は発症し続けています。感染時には手術の延期をお願いしたり、また、感染予防のため面会時間の制限を設けたりと、当センターご利用の皆様にも大変ご迷惑をおかけいたしました。心よりお詫び申し上げます。
当院人工関節センターは、2010年に発足し、2024年には人工関節膝関節、人工股関節の合計手術数は3000例を超えました。2020年12月から人工膝関節置換術に対し人工関節用ロボット(ROSA)を導入し、ロボットを用いて行った手術は450例を超え、手術精度の向上・安定化が達成されました。また2025年からは手術手技に改良を加え、精度を犠牲にすることなく手術工程の簡略化、手術時間の短縮が可能となり、手術の身体的負担の軽減や、感染リスクの減少が期待されます。非常に便利な手術用ロボットではありますが、手術のすべてをロボットが行ってくれるわけではありません。手術の大事な要素である手術計画は医師が行わねばなりません。手術計画は、2010年に導入したコンピューターソフトを用いで3次元的に行っており、骨の形態に加え、患者様の仕事、生活スタイル、趣味等バックグラウンドを考慮して、ひとりひとり最適と考えられる計画を立てています。これは手術と同じくらい重要なポイントです。 手術においては骨を切る部分をロボットが担当しますが、皮膚、筋肉、じん帯など骨以外の部分は医師の手で行うこととなります。これらは熟練の技術を要し、非常に大事な部分です。これに加え、ロボットを用いることにより、手術前計画に沿って、1mm単位、1°単位の正確な骨切りを行っています。熟練した医師の手技とロボットにより向上した精度により、今まで以上に安定し、安全な手術を行えるよう尽力しています。 術後は熟練したリハビリ・看護スタッフによると協力し早期の家庭、職場を目指しています。また手術を受けられた患者様には原則として年一回の定期チェックを受けていただくことにより、人工関節の不具合などの早期発見に努めるとともに、人工関節の長期的な成績・問題に対するデータもすべて蓄積、共有してきています。もし不具合があれば早期に発見し、大事に至る前に早期に対処するのが当人工関節センターの方針です。患者様は、人工関節が永遠不滅なものでないことをご理解いただき、年一回の検診には是非ご来院いただけたらと思います。また得られたデータを常に検証し、よりよい人工関節手術について研究、学会や論文として発表し続けているのです。手術を行うことが目的ではありません。手術を通じてよりよい生活を患者さんに提供することが目的なのです。手術後の状態を調べ続けることなくして、長期に良好な成績を確実に生み出す手術はありえないのです。皆様に安心して手術を受けていただくために、当センターは進化し続けていきます。
当センターでは、2010年の開設以来一貫して「安全な手術」、「正確な手術」、「快適な入院生活」という理念を引き継ぎ、チームとしての成長を目指してきました。今年も、鋭意努力を続けていく所存です。皆さんの変わらぬご支援とご協力をお願いして、私の新年の挨拶とさせていただきます。
令和7年1月1日
小郡第一総合病院 院長、人工関節センター長 徳重 厚典(とくしげ あつのり)

