すべて開く すべて閉じるQ.子供が中耳炎を繰り返すのはなぜですか?A.小さいお子様、特に3歳以下の小児では鼻の奥(上咽頭)と中耳をつなぐ耳管という管が短く、鼻やのどの炎症が中耳へ波及しやすい状態にあります。このため、かぜなどで鼻水が続くと容易に中耳炎になります。かぜを早めに治すことが中耳炎の予防になります。赤ちゃんの鼻水は家庭でも吸引してあげると良いでしょう。Q.赤ちゃんの鼻がよくつまります。病気でしょうか?A.一歳未満の乳児では鼻腔がまだ狭く、よく鼻がつまります。特に空気の乾燥する冬場に多いようです。部屋の湿度に気をつけ、乾燥しているようでしたら加湿してください。鼻がつまってミルクが飲めないときは専門医に診てもらいましょう。Q.子供の耳あかがよくたまります。病院でとってもらえますか?A.耳の穴は狭く、ご家庭で耳あかがうまくとれないことがあります。無理をして取ると外耳道を傷つけます。遠慮せずにご相談下さい。Q.花粉症は治療をすればなおりますか?A.花粉症の原因として有名な植物はスギです。山口県では2月から3月にかけてスギ花粉が飛びます。スギ花粉症の治療のひとつに減感作療法があります。これはスギのエキスを少量ずつ皮下注射し、徐々に濃度を上げてゆきます。そしてスギに対するアレルギー体質を改善する方法です。花粉症のシーズンが終わってから開始します。Q.顎関節症(がくかんせつしょう)とはどのような病気ですか?A.大きな口を開けたときや、固いものを噛むと耳の前あたりが痛むあごの関節の病気です。歯ぎしりをする人や、かみ合わせが良くない人に突然起こります。虫歯などで片方の歯だけでものを噛んでいると顎関節症になります。肩こりの原因となることもあり、歯科治療、消炎剤の内服、顎関節注射などで改善されます。Q.鼻がつまるので市販の点鼻薬を使っています。しかし、最近は効果がなくなってきました。どうしてでしょう。A.鼻づまりの原因となる病気にはアレルギー性鼻炎、肥厚性鼻炎、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻腔腫瘍などがあります。市販の点鼻薬は速効性がありますが、効果の持続時間が短く、頻回に使っているうちに効かなくなることがあります。原因となる病気を専門医に診断してもらい、適切な治療を受けることが必要です。Q.首のリンパ節が腫れています。大丈夫でしょうか?A.ひとのからだには多くのリンパ節があります。リンパ節は外からの細菌やウイルスを防御する役割があります。首のリンパ節が腫れる場合、最も多いのが化膿性リンパ節炎です。鼻やのどから炎症が波及して腫れてきます。抗生剤を内服すると1~2ヶ月で良くなります。その他、結核、猫ひっかき病、亜急性壊死性リンパ節炎、悪性リンパ腫、頭頸部癌の転移などで腫れることもあり、注意が必要です。Q.最近声がかすれています。どうしたらよいでしょう。A.声がかすれる病気には声帯ポリープ、喉頭癌、喉頭炎などがあります。かぜにかかったときに無理をして声を出し続けると喉頭炎になります。また、職業的に声をよく使う人は声帯にポリープができることがあります。タバコを毎日20本、20年間以上吸うと喉頭癌になる危険性が高いと言われています。声帯は電子スコープで簡単に診察することができますので、専門医に診てもらうとよいでしょう。難治性の声帯ポリープでは手術が必要となります。当院では声帯ポリープ摘出術(喉頭微細手術)を一泊二日の日帰り手術で行っています。Q.最近ひとのしゃべる言葉が聴きとりにくのですが、補聴器は効果がありますか?A.聴力検査で中程度の難聴があれば補聴器の適応となります。はじめは静かな場所で、一対一の会話で練習し、徐々に慣らしてゆきます。めがねと一緒で慣れるのに少し時間がかかります。補聴器には耳穴型、耳かけ型、ポケット型、メガネ型の4つのタイプがあり、そのひとの生活様式に合わせて選びます。補聴器の種類当院では、補聴器外来を毎週月曜日の10時から行っています。約二週間の補聴器の貸し出しを行い、患者さまに合った補聴器を選ぶことが可能です。最近、耳が聞こえにくくなりお困りの方は是非ご相談下さい。Q.長年続いている耳鳴りがあります。このまま様子を見てよいでしょうか?A.「あたまの中でセミが鳴いている」と訴えられることが多いようです。耳鳴りには特効薬はありませんがビタミンB12製剤や循環改善剤で耳鳴りの音を小さくすることができます。一方、聴神経腫瘍が原因で、耳鳴り、難聴、ふらつきを生じる場合がありますので、専門医の診察を受けることが必要です。Q.扁桃腺がよく腫れます。手術が必要ですか?A.扁桃腺が年に3~4回以上腫れて高い熱が出る場合、慢性扁桃炎の可能性があります。仕事や学校をしばしば休むようでしたら手術をおすすめします。手術は全身麻酔で行い、口の中から手術をします。約一週間の入院が必要です。Q.鏡で見ると右の首が少し腫れています。痛くはありませんが、病院で診てもらった方がよいでしょうか?A.首が腫れる場合、リンパ節以外では甲状腺の病気が考えられます。唾を飲み込んだときに一緒に動く腫瘤があれば、甲状腺腫や甲状腺腫瘍の可能性があります。甲状腺の中の状態は頸部エコーで簡単に診ることができます。